障害者向けに安心トイレ、公共施設で設置広がる(夕刊トレンドバリアフリー)(2001年2月2日)

■いつ?
2001年2月頃
■どこで?
全国
■誰が?
エムズジャパン株式会社
■何をした(する)?
UDトイレの開発・販売をしている。
■なぜ?
「安心して利用できるトイレがない」と、外出に二の足を踏む障害者が多いから。
■どのように?
・オスメイト向けトイレの導入は、1998年の千葉県習志野市を皮切りに全国の自治体に広がっており、金沢市も昨年から公共施設に順次、設置する計画を進めている。
・エムズジャパン株式会社には、自治体を中心に「身体障害者のトイレのカタログを送ってほしい」などの依頼や問い合わせが急増。2000年は、1999年の3倍の約300件に上ったという。
・障害者に優しいトイレとして、広く知られているのが「札幌式トイレ」。小学生の3男が交通事故で車椅子生活になったのを機に、札幌市の男性建築家が13年前に考案。便座と足元の天板を平らに組み合わせたり、可動式手すりを付けるなど随所に工夫をこらし「横向き、うつぶせなど、どんな姿勢でも楽に利用できる」との高い評価を得ているという。
■参考資料
「障害者向けに安心トイレ、公共施設で設置広がる(夕刊トレンドバリアフリー)」『日本経済新聞』2001年2月2日,夕刊,16面

倉敷のアパレル各社、統一ブランド設立――高齢者も着やすい衣料(2001年1月24日)

■いつ?
2001年1月頃
■どこで?
岡山県倉敷市
■誰が?
倉敷ファッションセンター株式会社
■何をした(する)?
UD衣料品の統一ブランド「K・F・U・W」(倉敷ファッション ユニバーサル ウェアの頭文字)を立ち上げた。
■なぜ?
体の不自由な人や高齢者にも着やすい衣料品を開発するため。
■どのように?
・2001年当時、大手アパレルメーカーはUDを使った新ブランドを開発していたが、繊維産地が打ち出すのは初めてだった。2年以内にメーカー直販などを始める予定だという。
・倉敷市、通商産業省(現・経済産業省)や現地企業などが共同出資する第3セクター、倉敷ファッションセンター株式会社(岡山県倉敷市、河合正照社長)が主体となって開発した。明石被服興業など倉敷のユニホームメーカー4社のほか、帝人、クラレ、東レ、日清紡など繊維6社が素材提供で協力した。
・「倉敷ファッションセンター」が出したUD衣料品は、合計約30点あり、予定価格は上着のわきの部分にファスナーを取り付け着脱を楽にした介護用衣料が上下で2万円、カジュアル衣料が同2万4000円~2万8000円、トラベルジャケットが2万~2万5000円など。
・対象は50歳以上の男女を想定したという。
■参考資料
「倉敷のアパレル各社、統一ブランド設立――高齢者も着やすい衣料」『日本経済新聞』2001年1月24日,朝刊,31面

履きやすいおしゃれ靴(便利メモ)(2001年1月7日)

■いつ?
2001年1月頃
■どこで?
全国
■誰が?
株式会社ニチマン
■何をした(する)?
履きやすく、デザインの整ったリハビリシューズを販売した。
■なぜ?
従来のリハビリシューズはオシャレとは言えないデザインのものが多く、「これで、結婚式に履いていける靴があればなぁ」と、悩みを聞くことが多かったから。
■どのように?
・ビジネスシューズのようなデザインで、甲の高さを調節する面ファスナーは目立たない。フォーマルな席でも十分通用するだろう。
・幅広に作っているが中で足がずれにくい足型、つまずきにくく滑りにくい靴底など、しっかり歩くための機能が盛り込まれている。
・足の具合が悪い人だけではなく、誰もが利用できるよう配慮された靴として、UDの考え方で設計されたと考えられる。
■参考資料

■参考資料
「[ユニバーサル社会]人に優しいデザイン みんなで体験しよう」『日本経済新聞』2001年1月17日,朝刊,27面

ユニバーサルデザイン、文具シリーズ化、コクヨ、従来並み価格で――弱い力でOK。(2000年12月26日)

■いつ?
2000年12月末
■どこで?
全国
■誰が?
コクヨ株式会社
■何をした(する)?
UDを取り入れた文具シリーズ全19品を発売する。
■なぜ?
高齢者や障害者の使い勝手も考慮するため。
■どのように?
・従来品よりも少ない力で紙をとじられるステープラーや、左利きの人でも使いやすいカッターナイフなど全19品目を発売。価格は大半の商品で同社従来品と同等に抑えた。
・2000年12月26日の日本経済新聞の記事では、UDは「高齢者や障害者はもちろん、一般の人の使いやすさも追求する設計思想。」と表現されていた。
・文具業界UDを取り入れた商品を本格展開するのは初めてだという。
・商品ごとに特徴を記したパンフレットを作製して認知度を高めるとともに、独自に定めたUDを示すマークを商品に添えるという。
■参考資料
「ユニバーサルデザイン、文具シリーズ化、コクヨ、従来並み価格で――弱い力でOK。」『日本経済新聞』2000年12月26日,朝刊,17面

広がるユニバーサルデザイン人に優しく(2)スーパー変身――試着室広々階段色分け。(2000年12月13日)

■いつ?
2000年11月中旬
■どこで?
イトーヨーカ堂木馬店(東京都江東区)
■誰が?
株式会社イトーヨーカ堂
■何をした(する)?
店舗全体の設計にUDを採用した全国初のスーパーをオープンした。
■なぜ?
「高齢者や障害者に使いやすい店舗は誰にでも使いやすい」と考えたから。
■どのように?
・2階の衣料品売り場に車椅子のまま入ることができる試着室を設置した。段差がなく、内部は通常の試着室の広さの2倍以上。腰を掛けて試着できるように片隅にベンチを設けた。
・階段は1段ごとに淡いピンクと淡い緑に色分けして、視覚障害者などにも段差が分かりやすいようにした。
・車椅子利用者向けトイレは男女兼用が多いが、1階に男女別のトイレを設けた。
■参考資料
「広がるユニバーサルデザイン人に優しく(2)スーパー変身――試着室広々階段色分け。」『日本経済新聞』2000年12月13日,夕刊,2面